Japanese
English
症例報告
巨大な仙骨部tumoral calcinosisの1例
A case of giant tumoral calcinosis in sacral region
木村 正
1
,
猿川 麻衣子
1
,
堀口 大輔
2
,
米村 信義
3
Tadashi KIMURA
1
,
Maiko SARUKAWA
1
,
Daisuke HORIGUCHI
2
,
Nobuyoshi YONEMURA
3
1静岡市立静岡病院形成外科
2静岡市立静岡病院皮膚科
3済生会中津病院形成外科
1Department of Plastic Surgery, Shizuoka City Hospital
2Department of Dermatology, Shizuoka City Hospital
3Department of Plastic Surgery, Saiseikai Nakatsu Hospital
キーワード:
tumoral calcinosis
,
巨大仙骨部皮下腫瘤
,
透析患者
Keyword:
tumoral calcinosis
,
巨大仙骨部皮下腫瘤
,
透析患者
pp.931-933
発行日 1998年10月1日
Published Date 1998/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902684
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血液透析患者では異所性石灰化が起こりやすい.これは透析によるカルシウムやリンの代謝異常によるもので転移性石灰沈着症と呼ばれる.一般には米粒程度の石灰沈着が皮下に起こりcal—cinosis cutisと呼ばれている.今回われわれは血液透析患者の仙骨部に急激に増大した巨大な皮下腫瘤様の転移性石灰沈着症の1例を経験した.従来tumoral calcinosisは特発性石灰沈着症の独立した一疾患と考えられていたようだが,その概念は混乱しており,最近一般的になってきているように比較的大きなcalcinosis cutisを意味するものとしてtumoral calcinosisとした.本症例は本邦報告例のなかでももっとも巨大な症例の一つと思われた.治療は切除を施行した.
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