Japanese
English
症例報告
両側腋窩リンパ節に転移したエクリンらせん腺癌の1例
A case of eccrine spiradencarcinoma with bilateral axillar lymph node metastases
山田 元人
1
,
鈴木 教之
1
,
稲坂 優
1
,
有本 理恵
1
Motohito YAMADA
1
,
Noriyuki SUZUKI
1
,
Yuu INASAKA
1
,
Rie ARIMOTO
1
1豊橋市民病院皮膚科
1Division of Dermatology,Toyohashi Municipal Hospital,Toyohashi,Japan
キーワード:
エクリンらせん腺腫
,
エクリンらせん腺癌
Keyword:
エクリンらせん腺腫
,
エクリンらせん腺癌
pp.795-798
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102715
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要約 74歳,男性.30年前より背部正中に皮膚腫瘍があった.2008年5月頃より増大してきたため,近医外科にて切除術を受けた.病理組織が低分化悪性腫瘍であり,断端陽性であったため,当科を受診した.初診時背部正中に切除後の皮膚潰瘍を認め,両側腋窩にリンパ節腫脹を認めた.近医での切除標本は当院の病理で低分化腺癌と診断され,他部位からの転移性腫瘍である可能性も示唆された.消化管を含め全身検索を行ったが,ほかに原発と思われる腫瘍を認めなかった.2008年11月,切除術を施行した.切除標本では残存腫瘍とそのすぐ近傍にエクリンらせん腺腫を認め,腫瘍本体は低分化のエクリンらせん腺癌であると考えた.エクリンらせん腺癌は報告例が少なく,きわめて稀な腫瘍である.
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