Japanese
English
症例報告
尋常性乾癬を合併した皮膚筋炎の2例
Two cases of dermatomyositis with psoriasis vulgaris
新田 悠紀子
1
,
影山 潮人
1
,
大野 稔之
1
,
嘉陽 織江
1
,
松下 佳代
1
Yukiko NITTA
1
,
Shioto KAGEYAMA
1
,
Toshiyuki OONO
1
,
Orie KAYOH
1
,
Kayo MATSUSHITA
1
1名古屋医療センター皮膚科
1Department of Dermatology,National Hospital Organization Nagoya Medical Center,Nagoya,Japan
キーワード:
尋常性乾癬
,
皮膚筋炎
,
免疫抑制薬
Keyword:
尋常性乾癬
,
皮膚筋炎
,
免疫抑制薬
pp.755-760
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102706
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要約 症例1:56歳,男性.1988年,尋常性乾癬に罹患.2004年に皮膚筋炎と診断され,プレドニゾロン(prednisolone:PSL)60mg/日の内服で軽快.2007年にCK値上昇,臀部の鱗屑を伴う紅斑局面の増悪をみた.症例2:69歳,男性.1997年に皮膚筋炎と診断,精査にて大腸癌が判明,手術施行し,経過良好であった.2005年に皮膚筋炎再燃,腰と両膝の角化性紅斑局面が出現増悪,生検で尋常性乾癬と診断した.2症例ともPSL内服にてコントロール中の皮膚筋炎が再燃し,経過良好であった尋常性乾癬も増悪した.少量のPSL投与のみでは皮膚筋炎,尋常性乾癬ともに寛解せず,シクロスポリン(200mg/日)あるいはシクロホスファミド(100mg/日)の併用にて2疾患とも軽快した.自験例2例とも,皮膚筋炎再燃時に乾癬の増悪を認め,治療はステロイドと乾癬に有用な免疫抑制薬の投与が必要かつ有効であった.
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