Japanese
English
臨床統計
皮膚悪性黒色腫の予後因子—68例の統計的解析
Prognostic factors in cutaneous melanoma : statistic analysis of 68 cases
竹之内 辰也
1,2
,
野本 重敏
1
,
伊藤 雅章
1
,
勝海 薫
2
Tatsuya TAKENOUCHI
1,2
,
Shigetoshi NOMOTO
1
,
Masaaki ITO
1
,
Kaoru KATSUUMI
2
1新潟大学医学部皮膚科学教室
2県立がんセンター新潟病院皮膚科
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
2Division of Dermatology, Prefectural Cancer Center Niigata Hospital
キーワード:
悪性黒色腫
,
生存分析
,
予後因子
Keyword:
悪性黒色腫
,
生存分析
,
予後因子
pp.889-893
発行日 1997年10月1日
Published Date 1997/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902329
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1976年から1996年までの21年間に新潟大学医学部附属病院皮膚科を受診した皮膚原発悪性黒色腫68例につき,生存分析による予後因子の検討を行った.患者の病歴に関連する因子として,性別,年齢および前治療歴を,原発巣の臨床像に関連する因子として,部位,病型および潰瘍形成を,その組織像に関連する因子として,tumor thicknessおよびlevel分類を,stage IIIの所属リンパ節に関連する因子として,転移の有無および転移リンパ節の数を,それぞれKaplan—Meier法による群間比較で有意性を検討した.そのうち,前治療歴あり,結節型,thickness 4mm超,level V,転移リンパ節が2個以上の群は有意に予後不良であった.病期分類に含まれていない予後因子であっても,有意性が証明された因子については,それを考慮して診療方針を選択する必要があると思われた.
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