Japanese
English
症例報告
手掌・足蹠病変で初発した好酸球性膿疱性毛包炎の1例
A case of eosinophilic pustular folliculitis with palmoplantar lesions as the initial skin manifestation
相馬 孝光
1
,
中川 秀己
1
Takamitsu SOMA
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology,The Jikei University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
好酸球性膿疱性毛包炎
,
掌蹠膿疱症
,
インドメタシン
Keyword:
好酸球性膿疱性毛包炎
,
掌蹠膿疱症
,
インドメタシン
pp.468-472
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102642
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要約 51歳,男性.初診1年半前より掻痒を伴う丘疹・膿疱が両手掌・足蹠に出現した.近医にて掌蹠膿疱症と診断され,ビオチン・シクロスポリン内服,ステロイド内服・外用などで加療されたが,症状改善なく当科を受診した.初診時,掌蹠に紅色丘疹の散在と鱗屑がみられ,顔面・体幹・四肢には掻痒を伴う遠心拡大性の中心部消退傾向を伴う浸潤性紅斑を認め,毛包一致性の小膿疱を伴っていた.血液検査では,好酸球数が増加していた.顔面の膿疱の病理組織像では,毛包内表層部から深部にかけて好酸球を伴った炎症細胞が浸潤し,足蹠の紅色丘疹では,角層下に好中球と少数の好酸球による微小膿瘍を形成していた.好酸球性膿疱性毛包炎と診断し,インドメタシンの内服(50mg/日)および外用を開始したところ,約2か月で皮膚症状はほぼ消退した.
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