Japanese
English
症例報告
伝染性軟属腫を多発した局面型皮膚サルコイドーシスの1例
A case of plaque type cutaneous sarcoidosis accompanied with multiple molluscum contagiosa
木村 亜矢子
1
,
神戸 直智
1
,
外川 八英
1
,
鎌田 憲明
1
,
松江 弘之
1
Ayako KIMURA
1
,
Naotomo KAMBE
1
,
Yaei TOGAWA
1
,
Noriaki KAMADA
1
,
Hiroyuki MATSUE
1
1千葉大学大学院医学研究院皮膚科学
1Department of Dermatology,Chiba University Graduate School of Medicine,Chiba,Japan
キーワード:
サルコイドーシス
,
伝染性軟属腫
,
細胞性免疫低下
Keyword:
サルコイドーシス
,
伝染性軟属腫
,
細胞性免疫低下
pp.473-476
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102643
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要約 66歳,女性.関節リウマチでプレドニゾロン5mg内服中であった.咳嗽にて近医を受診した際に胸部X線にて両側肺門部リンパ節腫脹を指摘され,経気管支的肺生検による病理組織学的検査および気管支肺胞洗浄液所見などからサルコイドーシスと診断された.今回,2年前より腰部,四肢に多発する自覚症状を欠く常色で米粒大の結節性病変と,前額部,下顎部に存在する環状紅斑について当科を受診した.皮膚病理組織学的検査では,前額部の紅斑で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫,左上腕の小結節で軟属腫小体を認め,それぞれ皮膚サルコイドーシスと伝染性軟属腫と診断した.ツベルクリン反応陰性,squaric acid dibutylester不感作,PHAによるリンパ球幼若化試験は低反応であった.本例では,サルコイドーシスによる細胞性免疫の低下に加えてステロイド内服による免疫低下などが,伝染性軟属腫の発症に関与したと考えた.
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