Japanese
English
症例報告
乳児の多発性皮膚骨腫より診断に至った偽性副甲状腺機能低下症Ia型の母子例
Cases of mother and daughter with pseudohypoparathyroidism type Ia revealed by multiple osteoma cutis in the infant
眞部 恵子
1
,
山崎 修
1
,
宮島 悠子
2
,
古城 真秀子
2
Keiko MANABE
1
,
Osamu YAMASAKI
1
,
Yuko MIYASHIMA
2
,
Mahoko FURUJO
2
1独立行政法人国立病院機構岡山医療センター皮膚科
2独立行政法人国立病院機構岡山医療センター小児科
1Department of Dermatology,National Hospital Organization Okayama Medical Center,Okayama,Japan
2Department of Pediatrics,National Hospital Organization Okayama Medical Center,Okayama,Japan
キーワード:
皮膚骨腫
,
Albright遺伝性骨異栄養症
,
偽性副甲状腺機能低下症
Keyword:
皮膚骨腫
,
Albright遺伝性骨異栄養症
,
偽性副甲状腺機能低下症
pp.397-401
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102627
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要約 症例1:6か月,女児.生後3か月より体幹・四肢に表面が紫斑様の皮下結節が多発し来院した.生検で皮膚骨腫と診断した.症例2:35歳,女性.症例1の母親.いつ頃からか同様の結節を自覚していた.精査の結果,母子ともに偽性副甲状腺機能低下症Ia型と診断した.ビタミンD3内服開始後,児には皮下結節の新生を認めていない.偽性副甲状腺機能低下症Ia型は低身長,肥満,短指症,皮膚骨腫などのAlbright徴候と呼ばれる身体的特徴を呈する.これらの症状のうち,皮膚骨腫は発現頻度は低いが最も早期より観察される症状であり,初発症状としては最多である.乳幼児に多発する皮膚骨腫をみた場合には,本症を念頭に置いた精査が必要である.
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