Japanese
English
臨床経験
偽性副甲状腺機能低下症による大腿骨病的骨折の1例
A Case Report of Pseudohypoparathyroidism with Pathological Fracture of Femoral Neck
高田 潤一
1
,
松山 敏勝
1
,
小川 貴士
1
,
如賀 賢
1
,
渡邊 耕太
1
,
高川 芳勅
2
,
島本 和明
2
,
石井 清一
1
Junichi Takada
1
1札幌医科大学医学部整形外科
2札幌医科大学医学部第2内科
1Department of Orthopaedic Surgery, Sapporo Medical University
キーワード:
pseudohypoparathyroidism
,
偽性副甲状腺機能低下症
,
pathological fracture
,
病的骨折
,
vitamin D
,
ビタミンD
Keyword:
pseudohypoparathyroidism
,
偽性副甲状腺機能低下症
,
pathological fracture
,
病的骨折
,
vitamin D
,
ビタミンD
pp.665-668
発行日 1996年5月25日
Published Date 1996/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901915
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抄録:大腿骨頚部病的骨折を初発症状として発見された偽性副甲状腺機能低下症の一例を経験した.症例は34歳,女性である.某整形外科病院で,大腿骨頚部の病的骨折と全身の骨萎縮像を指摘され,当科を紹介された.血液検査で低カルシウム,高リン血症に加えて,副甲状腺ホルモンの上昇,1α,25(OH)2VD3の低下を認めた.PHPの診断のもとに大腿骨頚部骨折に対する骨接合術を施行するとともに,Ca剤とビタミンDの投与を開始した.治療7カ月後には血清Ca,P値の改善と全身の骨塩量の増加がみられ,骨癒合も得られた.若年者の病的骨折や高度の骨萎縮像を認めた場合は,代謝性骨疾患を疑い各種マーカーや全身の検索が必要である.
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