今月の主題 カルシウム代謝の基礎と臨床
臨床
偽性副甲状腺機能低下症
筒泉 正春
1
,
深見 隆則
1
,
今井 康雄
1
,
坂口 和成
1
,
吉本 祥生
1
,
藤田 拓男
1
Masaharu Tsutsulzumi
1
1神戸大学医学部・第3内科
pp.1208-1210
発行日 1982年7月10日
Published Date 1982/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217837
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偽性副甲状腺機能低下症(PHP)は1942年にAlbrightらによりはじめて報告された疾患で,腎機能が正常であるにもかかわらず低Ca,高P血症および低リン酸尿症を示し,これらの異常が外因性のPTHの投与によってもほとんど改善されないことを主徴とする.本症は標的臓器のホルモンに対する受容体の異常の存在が認あられた最初の疾患であり,以後の研究の端緒ともなった点で,臨床上および受容体研究の上からも興味ある疾患である.本邦では厚生省受容体研究班での全国的な患者の集計により統一的な診断基準の作製が進められている.
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