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特集 最近のトピックス2010 Clinical Dermatology 2010
4. 皮膚疾患治療のポイント
抗ヒスタミン薬のPK/PD,薬物構造をふまえた使い分け
Pharmacokinetics(PK)/pharmacodynamics(PD)and molecular structures of antihistamines
森田 栄伸
1
Eishin MORITA
1
1島根大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology,Shimane University Faculty of Medicine,Izumo,Japan
キーワード:
第3世代抗ヒスタミン薬
,
PK/PD
,
Tmax
,
Cmax
,
構造式
Keyword:
第3世代抗ヒスタミン薬
,
PK/PD
,
Tmax
,
Cmax
,
構造式
pp.100-103
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102582
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要約 抗ヒスタミン薬はその特性から第1世代,第2世代,第3世代に分類されるが,使用に際しては抗ヒスタミン作用が強く,かつ中枢抑制作用が弱い第3世代を第一選択とするほうがよい.第3世代にはエピナスチン,セチリジン,オロパタジン,フェキソフェナジン,ベポタスチン,エバスチン,ロラタジンの7製剤が含まれるが,これらの製剤はPK/PDの観点から,最高血中濃度到達時間(Tmax)が短く即効性が期待できるベポタスチン,フェキソフェナジン,オロパタジン,セチリジン,エピナスチンと,Tmaxの長いエバスチン,ロラタジンに分けられる.また,構造式の観点から,三環系構造のエピナスチン,オロパタジン,ロラタジンと,ピペリジン/ピペラジン骨格を有すフェキソフェナジン,エバスチン,セチリジン,ベポタスチンに分類される.臨床使用に際してはこうした観点を考慮した薬剤選択により有効性を高めることができる.
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