Japanese
English
症例報告
急速に進行したMerkel細胞癌の1例
A case of rapidly progressive Merkel cell carcinoma
土肥 凌
1
,
今井 千恵
1
,
柴田 彩
1
,
常深 祐一郎
1
,
森 悦子
1
,
アンドレ レパヴー
1
,
門野 岳史
1
,
渡邊 孝弘
1
,
佐伯 秀久
1
,
菊池 かな子
1
,
玉置 邦彦
1
,
佐藤 伸一
1
,
福田 覚
2
,
服部 尚子
3
Rin DOI
1
,
Chie IMAI
1
,
Sayaka SHIBATA
1
,
Yuichiro TSUNEMI
1
,
Etsuko MORI
1
,
Andres J.
1
,
Takafumi KADONO
1
,
Takahiro WATANABE
1
,
Hidehisa SAEKI
1
,
Kanako KIKUCHI
1
,
Kunihiko TAMAKI
1
,
Shinichi SATO
1
,
Satoru FUKUDA
2
,
Naoko HATTORI
3
1東京大学医学部皮膚科学教室
2東京大学医学部附属病院電子顕微鏡研究室
3東芝病院皮膚科
1Department of Dermatology,Faculty of Medicine,University of Tokyo,Tokyo,Japan
2Laboratory of Electron Microscopy Faculty of Medicine,University of Tokyo,Tokyo,Japan
3Department of Dermatology,Toshiba General Hospital,Tokyo,Japan
キーワード:
Merkel細胞癌
,
皮膚転移
,
リンパ節転移
,
急速進行
,
集学的療法
Keyword:
Merkel細胞癌
,
皮膚転移
,
リンパ節転移
,
急速進行
,
集学的療法
pp.247-250
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102539
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要約 72歳,男性.約3か月前より左臀部に紅褐色の結節が生じ,急速に増大した.初診時左臀部に60×70×15mm大の紅色結節および鼠径リンパ節腫脹を認めた.病理組織にて,真皮内に核/細胞質比の高い小型で円形の好塩基性腫瘍細胞が密に増殖しており,電顕で有芯顆粒を認め,Merkel細胞癌と診断した.画像検査で左鼠径部から傍大動脈領域のリンパ節が腫脹していた.広範囲切除術,リンパ節郭清術および術後放射線療法,化学療法(TS-1+シスプラチン)を施行した.術後に皮膚転移巣が出現したが,放射線療法に反応して一時的に消失し,転移リンパ節も縮小した.しかし,手術2か月後に全身の皮膚転移,縦隔リンパ節転移をきたし,4か月後に死亡した.Merkel細胞癌は予後の悪い皮膚悪性腫瘍であり,このように集学的療法を行ったが,全経過8か月間で急激に進行した.
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