Japanese
English
症例報告
胃癌を合併した抗p200類天疱瘡の1例
A cace of anti-p200 pemphigoid with malignant tumor
玉渕 尚宏
1
,
角田 孝彦
1
,
橋本 隆
2
Takahiro TAMABUCHI
1
,
Takahiko TSUNODA
1
,
Takashi HASHIMOTO
2
1山形市立病院済生館皮膚科
2久留米大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Yamagata City Hospital SAISEIKAN,Yamagata,Japan
2Department of Dermatology,Kurume University School of Medicine,Kurume,Japan
キーワード:
抗p200類天疱瘡
,
抗ラミニンγ1類天疱瘡
,
悪性腫瘍
,
免疫ブロット法
Keyword:
抗p200類天疱瘡
,
抗ラミニンγ1類天疱瘡
,
悪性腫瘍
,
免疫ブロット法
pp.29-32
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102486
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要約 94歳,女性.乾癬,疥癬の既往はなく,認知症と脳血管障害後の後遺症のため,特別養護老人ホームに入所中.1週間前から四肢に痒みと紅斑が出現し,小水疱も認めるようになったため,当科紹介された.両前腕・下腿を中心に搔破痕,びまん性紅斑,緊満性の小水疱が散在しているのを認めた.粘膜疹は認めなかった.病理組織像は表皮下水疱で,その周囲に好酸球を主体とした炎症細胞が浸潤していた.酵素抗体直接法では,基底膜にIgGの沈着を認め,真皮に肥満細胞と思われるIgE陽性細胞の浸潤が目立っていた.真皮抽出液を用いた免疫ブロット法では,患者血清のIgG抗体は200kDa蛋白に反応した.以上より,抗p200類天疱瘡と診断した.治療として,プレドニゾロン30mg/日内服にて皮疹は消退した.治療途中に進行胃癌が発見された.
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