Japanese
English
症例報告
有茎性,色素性有棘細胞癌の1例
A case of polypoid pigmented squamous cell carcinoma
浜重 純平
1
,
檜垣 裕美
1
,
吉田 雄一
1
,
山元 修
1
Junpei HAMASHIGE
1
,
Hiromi HIGAKI
1
,
Yuichi YOSHIDA
1
,
Osamu YAMAMOTO
1
1鳥取大学医学部感覚運動医学講座皮膚病態学分野
1Division of Dermatology,Department of Medicine of Sensory and Motor Organs,Faculty of Medicine,Tottori University,Yonago,Japan
キーワード:
色素性有棘細胞癌
,
pigment blockade melanocyte
Keyword:
色素性有棘細胞癌
,
pigment blockade melanocyte
pp.845-847
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102428
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要約 87歳,女性.右腰部に30×25mm大のポリープ状の暗紅色結節があり,辺縁は一部黒褐色調で易出血性であった.ダーモスコピーでは,腫瘍辺縁部には青灰色小球,中央部は不規則多形血管を思わせる所見であった.生検病理組織像で表皮に角化傾向を示すN/C比の大きな異型細胞が増殖し,真皮への浸潤もみられ有棘細胞癌と診断した.棘融解やpigment blockade melanocyteといった特徴的な所見もみられた.腫瘍そのものが黒色調を示す色素性有棘細胞癌はきわめて稀であり,文献的には皮膚科領域からの報告は少ない.しかしながら,本症例のように有棘細胞癌は黒色調を示すことがあり,色素性皮膚腫瘍の鑑別診断の1つとして考える必要があると思われる.
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