Japanese
English
症例報告
マムシ草による口唇口内炎の1例
A case of irritant contact stomatitis due to Arisaema serratum
石川 博康
1
Hiroyasu ISHIKAWA
1
1山形県立中央病院皮膚科
1Division of Dermatology,Yamagata Prefectural Central Hospital,Yamagata,Japan
キーワード:
マムシ草
,
口唇口内炎
Keyword:
マムシ草
,
口唇口内炎
pp.458-460
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102338
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要約 69歳,男性.自宅に観賞用のマムシ草を栽培している.赤く熟した実を口にしたところ,直後から激痛とともに舌~口唇が浮腫性に腫脹し,口腔内に小潰瘍が多発した.炎症はきわめて高度で,数日は水分しか摂取できず,受傷6日目に受診したが,舌~口唇の腫脹は著明で,下口唇には小潰瘍が多数認められた.ステロイド薬内服で軽快したが,受傷10日目でもまだ粘膜症状は残存していた.マムシ草のようなシュウ酸塩含有植物の中毒は決して稀ではなく,特に形や色が派手なマムシ草の実は小児が興味をもちやすいため,保護者と医療関係者は十分な注意が必要である.
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