増刊号 Common Disease 200の治療戦略
口腔疾患
口内炎
井田 和徳
1
1朝日大学村上記念病院内科
pp.640-641
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904255
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疾患概念と病態
口内炎は口腔粘膜の炎症である.全身的・局所的な種々の原因によって発症するので,診断の際には原因を明らかにするよう努めなければならない.しかし,口腔粘膜病変は疾患に特異的でないものが多く,原因の究明が難しい場合も少なくない.前癌病変,悪性腫瘍,その他にも予後不良の疾患もある.
口内炎には非感染性のものと感染性のものとがある.前者には熱い飲食物・タバコ・化学薬品などの局所的な粘膜障害によるものと,糖尿病,尿毒症,栄養不良などの全身的な要因によるものとがある.感染性口内炎は細菌,ウイルス,真菌などの感染によるが,非感染性口内炎にも感染がしばしば続発する.
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