Japanese
English
症例報告
Mohs' chemosurgeryを施行した頭部血管肉腫の1例
A case of angiosarcoma treated with Mohs' chemosurgery
江川 裕美
1
,
涌田 あすか
1
,
石川 牧子
1
,
十一 英子
1
Yumi EGAWA
1
,
Asuka WAKUDA
1
,
Makiko ISHIKAWA
1
,
Eiko TOICHI
1
1京都医療センター皮膚科
1Department of Dermatology,Kyoto Medical Center,Kyoto,Japan
キーワード:
血管肉腫
,
Mohs' paste
,
Mohs' chemosurgery
Keyword:
血管肉腫
,
Mohs' paste
,
Mohs' chemosurgery
pp.415-418
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102330
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要約 90歳,男性.右側頭部の紫斑で当科を受診し,皮膚生検で血管肉腫と診断した.肺腺癌による癌性胸膜炎が進行し,生命予後は半年と告知されており,本人・家族とも積極的な治療は希望しなかった.初診5か月後より腫瘤から出血するようになり,呼吸不全が悪化して入院した.末期には腫瘤の増大により右頭部が重いと対症療法を求められたため,出血コントロールと腫瘤の縮小を目的としてMohs' chemosurgeryを試みた.Mohs' pasteを塗布し,翌日腫瘍組織の硬化した部分を切除するという一連の手技を連日行った.右側頭部の腫瘤は195gの減量に成功し,出血も改善した.しかし,その後,顔面に多発した小腫瘤にも試みたところ,腫瘤表面に亀裂を生じ,出血が持続した.Mohs' chemosurgeryの血管肉腫に対する姑息的局所治療としての有用性を検討した.
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