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特集 最近のトピックス2009 Clinical Dermatology 2009
3. 新しい検査法と診断法
TARCの読み方
TARC;How to evaluate serum levels
小宮根 真弓
1
Mayumi KOMINE
1
1自治医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Jichi Medical University,Shimotsuke,Tochigi,Japan
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
TARC
,
ケモカイン
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
TARC
,
ケモカイン
pp.59-63
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102273
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要約 2008年7月より,血清TARC値の測定がアトピー性皮膚炎に保険適用となった.ケモカインは皮膚の炎症に深く関与し,TARC/CCL17はTh2タイプのケモカインであり,アトピー性皮膚炎の増悪に関与している可能性が示唆されている.血清TARC値はIgE値,好酸球数,LDHなどよりもより鋭敏にアトピー性皮膚炎の皮膚症状を反映し,治療により速やかに減少する.また,数値が大きく変動することから,その動きがよりわかりやすい.アトピー性皮膚炎は良好なコントロールがその治療の目標であり,日常診療においては病勢の把握と治療効果の判定が不可欠である.血清TARC値測定はアトピー性皮膚炎の日常診療にあたり非常に有用と考えられ,今後積極的に利用されることが望まれる.
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