Japanese
English
症例報告
軽微な顆粒変性を有するVörner型先天性掌蹠角化症の1例
A case of palmoplantar keratoderma (Vörner type) without a remarkable pathological epidermolytic hyperkeratosis phenotype
新美 美希
1
,
須賀 康
2
,
春名 邦隆
2
,
水野 優紀
2
,
上郎 一弘
1
,
黛 暢恭
1
,
池田 志斈
1
Miki NIIMI
1
,
Yasushi SUGA
2
,
Kunitaka HARUNA
2
,
Yuki MIZUNO
2
,
Kazuhiro KOUROU
1
,
Nobuyasu MAYUZUMI
1
,
Shigaku IKEDA
1
1順天堂大学医学部皮膚科学講座
2順天堂大学附属浦安病院皮膚科
1Department of Dermatology,Juntendo University School of Medicine,Tokyo,Japan
2Department of Dermatology,Juntendo University,Urayasu Hospital,Urayasu,Japan
キーワード:
ケラチン9
,
遺伝子変異
,
Vörner型先天性掌蹠角化症
,
点突然変異
,
顆粒変性
Keyword:
ケラチン9
,
遺伝子変異
,
Vörner型先天性掌蹠角化症
,
点突然変異
,
顆粒変性
pp.980-983
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102159
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要約 3歳,男児.家族歴なし.両手掌,足底に出生時より徐々に増悪する過角化性局面を認める.確定診断のため,左手掌部より生検術を施行したところ,角質増殖,表皮肥厚に加えて限局的かつ軽微な顆粒変性が認められた.ケラチン9遺伝子の解析を行ったところ,1A領域の479番目の塩基にアデニンからグアニンへの点突然変異が同定され,160番目のアミノ酸がアスパラギンからセリンへ置換されていたため,Vörner型先天性掌蹠角化症と診断した.臨床像は典型的であったが,本症に特徴的であった組織像と遺伝子変異との関係について,若干の考察を加え報告した.
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