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症例報告
手指と頭部に転移した肺癌の1例―当科における過去15年間の肺癌皮膚転移のまとめ
Report of a case with metastatic lung adenocarcinoma to the finger and head:A summary of skin metastases of lung cancers during past 15 years in our department
新美 美希
1
,
黛 暢恭
1
,
大熊 慶湖
1
,
土橋 人士
1
,
杉村 亮平
1
,
長谷川 敏男
1
,
池田 志斈
1
Miki NIIMI
1
,
Nobuyasu MAYUZUMI
1
,
Keiko OKUMA
1
,
Hitoshi TUCHIHASHI
1
,
Ryohei SUGIMURA
1
,
Toshio HASEGAWA
1
,
Shigaku IKEDA
1
1順天堂大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
肺癌
,
皮膚転移
,
指尖部
Keyword:
肺癌
,
皮膚転移
,
指尖部
pp.403-405
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102001
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要約 55歳,男性.2006年7月頃から頻繁に咳嗽を生じ,当院の呼吸器内科を受診した.諸精査により肺腺癌と診断され,化学療法を開始した.同時期に右第4指に徐々に増大し,圧痛を伴う径約7mmの皮下腫瘤が出現した.一部は自壊し,透明粘液の漏出があり,粘液囊腫などが疑われたが,病理組織学的所見より肺癌の皮膚転移と診断された.さらに3か月後には,左側頭部に潰瘍を伴う径約10mmの紅色隆起性腫瘤が出現し,やはり肺癌の皮膚転移と診断された.さらに化学療法を施行したが,急性呼吸不全で5.5か月後に永眠した.指尖部への皮膚転移は比較的稀である.当科で過去15年間に経験した肺癌の皮膚転移17症例についてまとめた.
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