Japanese
English
症例報告
妊娠に伴った片側性母斑性毛細血管拡張症の1例
A case of unilateral nevoid telangiectasia with pregnancy
小野 紀子
1
,
布袋 祐子
1
Noriko ONO
1
,
Yuko FUTEI
1
1荻窪病院皮膚科
1Department of Dermatology, Ogikubo Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
unilateral nevoid telangiectasia
,
片側性母斑性毛細血管拡張症
,
妊娠
,
顔面
,
クモ状血管腫
Keyword:
unilateral nevoid telangiectasia
,
片側性母斑性毛細血管拡張症
,
妊娠
,
顔面
,
クモ状血管腫
pp.561-563
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102041
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要約 30歳,女性.妊娠28週の初産婦.妊娠高血圧症のため産科に入院中,左側顔面の皮疹を主訴に当科を受診した.初診時,左三叉神経1,2枝領域に血管拡張が多発し,以前よりみられた左上肢の紅斑も増加していた.左上腕の病理組織像では真皮浅層の毛細血管が拡張し,中央に内皮細胞の増殖を伴う毛細血管の増生を認めた.特異な皮疹の分布より,片側性母斑性毛細血管拡張症と診断した.出産2日後に皮疹はほぼ消退した.自験例を含め本邦報告例36例をまとめると,自験例のように妊娠を契機に発症,増悪した例は8例と比較的多かった.従来のようにエストロゲンと本症との関与が推測されたが,エストロゲンとの関連のない例も散見される.
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