Japanese
English
症例報告
両手に生じた浮腫結合性肉芽腫症の1例
A case of granulomatosis idiopathica developed on the hands
新見 佳保里
1
,
山中 正義
1
,
永井 弥生
1
,
石川 治
1
Kahori SHINMI
1
,
Masayoshi YAMANAKA
1
,
Yayoi NAGAI
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学
1Department of Dermatology, Gunma University Graduate School of Medicine, Maebashi, Japan
キーワード:
浮腫結合性肉芽腫症
,
肉芽腫性口唇炎
,
肉芽腫性眼瞼炎
,
vulvitis granulomatosa
Keyword:
浮腫結合性肉芽腫症
,
肉芽腫性口唇炎
,
肉芽腫性眼瞼炎
,
vulvitis granulomatosa
pp.203-206
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101896
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要約 40歳,女性.初診の約8年前より手湿疹を繰り返していた.2年前より左手の腫脹が出現,蜂窩織炎として治療を受け改善したが,腫脹は残存していた.1年前より右手背も同様に腫脹し,次第に増悪した.初診時,左右の手指から手背にかけてびまん性に腫脹し,軽度の発赤を伴っていた.生検組織像では,真皮から脂肪織にかけての線維化と浮腫があり,巣状の細胞浸潤および類上皮細胞性肉芽腫がみられた.トラニラスト内服は無効であり,プレドニゾロン20mg/日投与したところ,腫脹は改善した.本症は慢性持続性に腫脹を繰り返す限局性の浮腫性肉芽腫性病変で,肉芽腫性口唇炎・眼瞼炎などを包括する疾患概念である.顔面以外の発生は非常に稀であり,文献的検討を加え報告した.
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