Japanese
English
症例報告
シクロスポリン内服中に生じた巨大ケラトアカントーマの1例
A case of giant keratoacanthoma occurring during cyclosporine therapy
塚原 菜々子
1
,
伊東 秀記
1
,
松尾 光馬
1
,
上出 良一
1
,
中川 秀己
1
Nanako TSUKAHARA
1
,
Hideki ITO
1
,
Koma MATSUO
1
,
Ryoichi KAMIDE
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, The Jikei University, School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
ケラトアカントーマ
,
巨大
,
シクロスポリン
Keyword:
ケラトアカントーマ
,
巨大
,
シクロスポリン
pp.153-155
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101882
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要約 59歳,男性.尋常性乾癬でシクロスポリン内服中,鼻尖部に25×20mm大の表面に角栓を伴う紅色腫瘤が生じ,2か月後には37×20×24mmに増大した.臨床症状より,ケラトアカントーマを考え切除した.病理組織学的所見では,表皮から連続性に上皮性細胞からなる腫瘍巣が塊状にみられ,核異型や核分裂像はなく,有棘細胞様細胞が増殖していた.また,本症例は径が2.5cm以上あり,臨床と病理所見から巨大ケラトアカントーマ(giant keratoacanthoma)と診断した.ケラトアカントーマは自然消退する可能性があるが,本症例のように増大の可能性があるものや,有棘細胞癌との鑑別が困難な場合は,積極的な外科的治療が望まれる.
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