Japanese
English
症例報告
皮下腫瘤を主訴に受診した乳癌の1例
A case of breast cancer clinically manifested itself as a subcutaneous tumor
竹村 典子
1
,
藤井 紀和
2
,
田中 俊宏
2
Noriko TAKEMURA
1
,
Norikazu FUJII
2
,
Toshihiro TANAKA
2
1東近江敬愛病院皮膚科
2滋賀医科大学皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Higashi-Ohmi Keiai Hospital, Higashi-Ohmi, Japan
2Department of Dermatology, Shiga University of Medical Science, Otsu, Japan
キーワード:
乳癌
,
皮下腫瘤
,
超音波検査
,
MRI
Keyword:
乳癌
,
皮下腫瘤
,
超音波検査
,
MRI
pp.993-995
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101813
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要約 67歳,女性.約3年前より自覚していた左腋窩前方の皮下腫瘤が徐々に増大してきた.初診時,左腋窩前方に3×3cm大の硬い皮下腫瘤を認めた.腫瘤表面に軽度の凹凸が存在するも,周囲組織との境界は明瞭であった.超音波検査にて真皮直下から筋膜上に,表面にわずかな凹凸を認める23.1×22.7×23.9mm大の低エコーの腫瘤を認めた.乳腺との連続性は明らかでなかった.ドップラーエコーにて内部に数か所著明な血流信号を認めた.MRIにて腫瘤は乳腺と連続性があり,T1強調画像で低信号,T2強調画像でやや低信号であった.腫瘤は針生検にて乳癌(充実腺管癌)と診断した.皮膚科医は,皮膚科を受診する可能性のある皮膚科領域以外の疾患,および表在性の臓器である乳腺の超音波検査所見にも精通する必要がある.
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