Japanese
English
症例報告
SLEの経過中に抗トポイソメラーゼ-Ⅰ抗体陽性の強皮症を発症したオーバーラップ症候群の1例
A case ofoverlap syndrome complicated systemic sclerosis with antitopoisomerase I antibody during treating SLE
冨田 郁代
1
,
森田 礼時
1
,
白崎 文朗
1
,
長谷川 稔
1
,
佐藤 伸一
1
,
竹原 和彦
1
Ikuyo TOMITA
1
,
Reiji MORITA
1
,
Fumiaki SHIRASAKI
1
,
Minoru HASEGAWA
1
,
Shinichi SATO
1
,
Kazuhiko TAKEHARA
1
1金沢大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kanazawa University School of Medicine,Kanazawa,Japan
キーワード:
抗Topo-I抗体
,
皮膚硬化
,
SLE
,
強皮症
Keyword:
抗Topo-I抗体
,
皮膚硬化
,
SLE
,
強皮症
pp.697-699
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101742
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要約 32歳,女性.3年前にSLEと診断され,プレドニゾロン(PSL)30mg内服を開始した.以後,漸減されPSL15mgとなっていたが,1か月前から手指の浮腫性硬化が出現し,急速に進行,同時にDLE(慢性円板状エリテマトーデス)様皮疹の増悪,抗dsDNA抗体上昇を認めた.上腕の組織で真皮全層の膠原線維の膨化と増生があり,強皮症とのオーバーラップとしてPSL30mgに増量し,症状,検査値ともに改善した.初診時には抗トポイソメラーゼ-Ⅰ抗体(Topo-Ⅰ)は陰性であったが,約1年半前の保存血清から陽転し,経時的な上昇が認められた.抗Topo-Ⅰ抗体の出現が強皮症の発症に先行していたことより,抗Topo-Ⅰ抗体をめぐる強皮症に特異的な免疫異常がその発症に強く関与していると考えた.
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