Japanese
English
症例報告
肺病変の急性増悪を伴ったLöfgren症候群の1例
A case of Löfgren's syndrome with acute aggravation of pulmonary lesion
小坂 素子
1
,
青木 見佳子
2
,
川名 誠司
1
,
手塚 信吾
3
,
高橋 直人
3
,
山口 朋禎
3
,
宗像 一雄
3
Motoko KOSAKA
1
,
Mikako AOKI
2
,
Seiji KAWANA
1
,
Shingo TEZUKA
3
,
Naoto TAKAHASHI
3
,
Tomoyoshi YAMAGUCHI
3
,
Kazuo MUNAKATA
3
1日本医科大学付属病院皮膚科
2日本医科大学武蔵小杉病院皮膚科
3日本医科大学武蔵小杉病院内科
1Department of Dermatology,Nippon Medical School Hospital,Tokyo,Japan
2Department of Dermatology,Nippon Medical School Musashi Kosugi Hospital,Kawasaki,Japan
3Department of Internal Medicine,Nippon Medical School Musashi Kosugi Hospital,Kawasaki,Japan
キーワード:
Löfgren症候群
,
急性サルコイドーシス
Keyword:
Löfgren症候群
,
急性サルコイドーシス
pp.693-696
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101741
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要約 28歳,女性.下腿に結節性紅斑,膝関節と足関節の疼痛と腫脹,38℃台の発熱が2週間持続した.両側肺門リンパ節腫脹(BHL),ツベルクリン反応陰性,血清リゾチーム上昇,Gaシンチ,気管支肺胞洗浄所見より,サルコイドーシスの診断基準を満たした.さらに関節炎,結節性紅斑,BHLの所見よりLöfgren症候群と診断した.2か月後に咳,息切れを訴え,BHLと肺野病変の著明な増悪を認め,3か月後には眼病変も指摘されたため,プレドニゾロン(PSL)の投与を開始した.PSL投与後は自覚症状,検査所見ともに軽快し,経過は良好である.Löfgren症候群は欧米ではよくみられる病型であるが,本邦での報告は自験例を含めて9例と稀である.欧米では予後が良好で自然軽快することが多いため,ステロイドを投与することは少ないが,自験例は急速に肺病変が増悪し,眼病変も出現したため,ステロイド導入となった.
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