Japanese
English
症例報告
下垂体腺腫による糖尿病にみられた色素性痒疹の1例
A case of prurigo pigmentosa with diabetes mellitus due to pituitary adenoma
康村 綾子
1
,
庄司 道子
1
,
山下 伸樹
2
,
山城 将臣
3
Ryoko YASUMURA
1
,
Michiko SHOJI
1
,
Nobuki YAMASHITA
2
,
Masaomi YAMASHIRO
3
1みさと健和病院皮膚科
2みさと健和病院内科
3ダーマテック新三郷
1Department of Dermatology, Misato Kenwa Hospital, Misato, Japan
2Department of Internal Medicine, Misato Kenwa Hospital, Misato, Japan
3Dermatec Shin-Misato, Misato, Japan
キーワード:
色素性痒疹
,
糖尿病
,
下垂体腺腫
Keyword:
色素性痒疹
,
糖尿病
,
下垂体腺腫
pp.506-509
発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101695
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要約 50歳,男性.口渇感や倦怠感が出現し,1か月後,前胸部に皮疹が出現し,近医で糖尿病が判明し,精査のため当院を紹介された.前胸部および後頸部に左右対称性に強い(R)痒を伴う網状紅斑を認め,その周囲には紅色小丘疹や小水疱が散在していた.病理組織は,角層下に好中球,好酸球を含む水疱を認め,基底層は軽度の液状変性を呈し,真皮上層の脈管周囲性に小円形細胞や好酸球の浸潤を認めた.また,末端肥大様顔貌で,頭部MRIで下垂体腫瘍の存在が判明した.ミノサイクリン100mg/日の内服では改善がなく,DDS75mg/日に変更したところ,1か月後に色素沈着になった.下垂体腫瘍摘出後,血糖値は正常化し,DDSの内服は不要になった.下垂体腫瘍による糖代謝異常が関与した色素性痒疹と考えた.
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