Japanese
English
症例報告
インスリン依存性糖尿病患者の経過中に急激に発症したacquired perforating dermatosis
Sudden onset of acquired perforating dermatosis in a patient with insulin-dependent diabetes mellitus
小棚木 麻衣子
1
,
中島 康爾
1
,
野村 和夫
1
Maiko ODANAGI
1
,
Koji NAKAJIMA
1
,
Kazuo NOMURA
1
1青森県立中央病院皮膚科
1Depertment of Dermatology,Aomori Prefectural Central Hospital
キーワード:
acquired perforating dermatosis
,
インスリン依存性糖尿病
,
透析
,
腎不全
,
transepidermal elimination
Keyword:
acquired perforating dermatosis
,
インスリン依存性糖尿病
,
透析
,
腎不全
,
transepidermal elimination
pp.897-899
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101348
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
38歳,男性.10歳時よりインスリン依存性糖尿病にてインスリン治療中.38歳時より両足関節にそう痒感を伴う孤立性の小結節が出現し始め,掻破しているうちに急激に上行性に拡大してきた.初診時,四肢に紅色および褐色調の小結節が散在性にみられ,各個疹の中央部は角栓を有していた.病理組織学的所見では角栓は壊死物質や錯角化物質から構成されており,表皮は陥凹していた.それまでは早期腎症の第Ⅱ期糖尿病性腎症であったが皮疹出現の2か月後,感冒様症状をきっかけに急激に腎機能が悪化し,血液透析療法を導入した.本症の発症には従来,血液透析が要因の一つとして挙げられているが,自験例は透析導入前に急激に発症し,また発症直後に腎機能の悪化がみられたことは注目すべき点と思われた.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.