Japanese
English
症例報告
両側性の側頭部潰瘍を伴った巨細胞性血管炎の1例
A case of giant cell arteritis with bilateral temporal skin ulcers
木下 順平
1
,
義澤 雄介
1
,
新見 やよい
1
,
山西 貴仁
1
,
加藤 陽子
1
,
五十嵐 司
1
,
東 直行
1
,
川名 誠司
1
Junpei KINOSHITA
1
,
Yusuke YOSHIZAWA
1
,
Yayoi NIIMI
1
,
Takahito YAMANISHI
1
,
Yoko KATO
1
,
Tsukasa IGARASHI
1
,
Naoyuki HIGASHI
1
,
Seiji KAWANA
1
1日本医科大学皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Nippon Medical School
キーワード:
巨細胞性血管炎
,
潰瘍
,
浅側頭動脈
Keyword:
巨細胞性血管炎
,
潰瘍
,
浅側頭動脈
pp.606-608
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101274
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77歳,女性.数年前より,右後頭部の頭痛が持続していた.初診2か月前より,右側頭部に強い疼痛を伴う腫脹発赤と,黄褐色の壊死組織が付着した潰瘍局面が出現.また,同時期に,左眼の急激な視力低下を認め,眼科にて網膜中心動脈閉塞症と診断された.1か月前より左側頭部にも同様の病変が出現.初診時右側頭部に70×40mm,左側頭部に130×60mmの潰瘍を認めた.血沈108mm/hr,CRP6.15mg/dl,抗核抗体160倍,血管造影では浅側頭動脈は描出されなかった.浅側頭動脈の生検にて,血管壁は肥厚し,多核巨細胞,内弾性板の断裂,多層化を認め,動脈内腔は狭窄していた.巨細胞性血管炎と診断し,プレドニゾロン30mg/日の内服開始し,血沈,CRPの低下,潰瘍の上皮化を認めた.
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