Japanese
English
症例報告
肺癌を合併したサルコイドーシスの1例
A case of sarcoidosis associated with lung cancer
浅野 聖子
1
,
上田 周
1
,
石橋 睦子
1
,
石黒 直子
1
,
川島 眞
1
Seiko ASANO
1
,
Syu UEDA
1
,
Mutsumi ISHIBASHI
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Tokyo Women's Medical University
キーワード:
サルコイドーシス
,
肺癌
,
サイトカイン
Keyword:
サルコイドーシス
,
肺癌
,
サイトカイン
pp.583-586
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101268
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74歳,女性.右肺門部の腫瘤陰影の精査目的で当院内科に入院中に,顔面,膝蓋の紅斑と右上腕の皮下結節について当科を紹介された.病理組織学的所見では,類上皮細胞とリンパ球により構成される肉芽腫を認めた.ACE,リゾチームの上昇,非活動性ブドウ膜炎と,胸部X線像では両側肺門リンパ節の腫大と両肺野全体の淡い陰影に加え,右肺門部に約3×4cmの腫瘤陰影を認めた.縦隔鏡下リンパ節生検で類上皮細胞肉芽腫を認め,経気管支肺生検により右肺門部の腫瘤は腺癌であり,肺癌を合併したサルコイドーシスと診断した.プレドニゾロン30mg/日の内服および腫瘍切除術と化学療法によりサルコイドーシス,肺癌ともに寛解したが,骨および胸膜転移が確認された後にサルコイドーシスの皮疹が再燃した.肺癌が関連した反応としてサルコイドーシスが進展した可能性を推察した.
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