Japanese
English
症例報告
ニコチン貼布薬による接触皮膚炎の1例
A case of contact dermatitis due to nicotine patch
清水 彩
1
,
上田 周
1
,
石橋 睦子
1
,
有川 順子
1
,
石黒 直子
1
,
川島 眞
1
Aya SHIMIZU
1
,
Shu UEDA
1
,
Mutsumi ISHIBASHI
1
,
Junko ARIKAWA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University
キーワード:
接触皮膚炎
,
自家感作性皮膚炎
,
ニコチン
,
ニコチネルTTS(R)
,
遅延型アレルギー
Keyword:
接触皮膚炎
,
自家感作性皮膚炎
,
ニコチン
,
ニコチネルTTS(R)
,
遅延型アレルギー
pp.958-960
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100270
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要約
72歳,男性.2003年4月6日より禁煙目的にてニコチン貼布薬(ニコチネルTTS (R))の30cm2貼布薬を開始したところ,貼布1日目より貼布部に一致した円形紅斑を認め,4月28日より全身に小型の紅斑と丘疹が拡大した.貼布部の円形紅斑と,自家感作性皮膚炎と考えた背部の紅斑の病理組織所見では,いずれも海綿状態と真皮上層の血管周囲にリンパ球,好酸球の浸潤を認めた.ステロイド薬外用と抗ヒスタミン薬内服により約2週間で皮疹は軽度の色素沈着を残し軽快した.成分別貼布試験にて,1%ニコチン水溶液は陰性であったが,5%,10%ニコチン水溶液で48時間後より72時間後にさらに増強する陽性反応を認め,7日後も紅斑が残ったことより,ニコチンによる遅延型アレルギー反応と考えた.
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