Japanese
English
症例報告
顔面に発症しせん妄状態を呈した尋常性膿瘡
Ecthyma vulgare on the face with delirious condition
岩垣 正人
1
,
河野 由美子
1
,
平田 靖彦
1
,
窪内 肇
2
Masato IWAGAKI
1
,
Yumiko KONO
1
,
Yasuhiko HIRATA
1
,
Hajime KUBOUTI
2
1国立高知病院皮膚科
2国立高知病院神経内科
1Depertment of Dermatology,National Kochi Hospital
2Depertment of Neurology,National Kochi Hospital
キーワード:
尋常性膿瘡
,
アトピー性皮膚炎
,
せん妄
Keyword:
尋常性膿瘡
,
アトピー性皮膚炎
,
せん妄
pp.125-127
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101149
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
22歳,男性.初診2週間前から40℃の発熱が続き,1週間前から顔面に皮疹が出現したが,経済的理由から放置していた.皮疹が急激に増悪し,せん妄状態となったため,深夜救急車で来院した.初診時,顔面全体が異臭の強い黄色痂皮で覆われ,排膿を認めた.不穏,失見当識および高熱が4日間続いたが,アシクロビル,塩酸ミノサイクリンおよびホスホマイシンナトリウムの点滴静注と顔面のデブリードマンにより,5日目から解熱し,精神症状も軽快した.デブリードマンの際,痂皮を除去すると顔全体に浅い潰瘍が認められた.既往にアトピー性皮膚炎はあるが,発症時には顔面に湿疹病変はなく,治療は行っていなかったという.住所不定で不規則な生活を続けていたことが,本症の発症誘因となったと考えた.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.