Japanese
English
症例報告
組織学的に早期に診断しえた敗血疹の1例
A case of pyaemid immediately diagnosed histologically
石川 里子
1
,
堀江 正樹
1
,
大塚 俊
1
,
大塚 勤
1
,
山崎 雙次
1
,
橋壁 道雄
2
Satoko ISHIKAWA
1
,
Masaki HORIE
1
,
Shun OHTSUKA
1
,
Tsutomu OHTSUKA
1
,
Soji YAMAZAKI
1
,
Michio HASHIKABE
2
1獨協医科大学皮膚科
2上都賀総合病院皮膚科
1Depertment of Dermatology,Dokkyo Medical University,School of Medicine
2Depertment of Dermatology,Kamitsuga Genaral Hospital
キーワード:
敗血疹
,
皮膚腫瘤
,
皮膚生検所見
Keyword:
敗血疹
,
皮膚腫瘤
,
皮膚生検所見
pp.745-747
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100777
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47歳,男性.2002年8月11日頃,38℃台の発熱とともに右大腿部に有痛性の浮腫性紅斑が出現した.徐々に増大潰瘍化したため,当科を紹介され,精査加療目的で入院した.入院時約40℃台の発熱を認め,CRP28.8mg/dl,白血球数44,100×107/lであった.血液内科にて白血病は否定され,また,BUN43mg/dl,Cre4.3mg/dlと腎不全が認められた.皮膚生検の結果,真皮深層まで多数の好中球浸潤を認め,敗血疹と診断された.抗生物質,γ-グロブリンの投与により解熱,皮膚腫瘤は縮小,腎機能も改善し,第21病日に退院となった.自験例は迅速な組織学的検討により敗血疹の診断に至り,早期の加療により救命しえた症例と考えた.
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