Japanese
English
症例報告
細菌性髄膜炎,敗血疹を伴った黄色ブドウ球菌による敗血症の1例
A case of staphylococcal sepsis with bacterial meningitis and septicemia
舛 明子
1
,
笹井 収
1
,
白鳥 宜孝
2
,
佐藤 勝久
2
,
鈴木 直輝
3
,
加藤 昌昭
3
,
塚本 哲朗
3
Akiko MASU
1
,
Shu SASAI
1
,
Yoshitaka SHIRATORI
2
,
Katsuhisa SATO
2
,
Naoki SUZUKI
3
,
Masaaki KATO
3
,
Tetsuro TSUKAMOTO
3
1いわき市立総合磐城共立病院皮膚科
2いわき市立総合磐城共立病院消化器内科
3いわき市立総合磐城共立病院神経内科
1Department of Dermatology,Iwaki Kyoritsu General Hospital,Iwaki,Japan
2Department of Gastroenterology,Iwaki Kyoritsu General Hospital,Iwaki,Japan
3Department of Neurology,Iwaki Kyoritsu General Hospital,Iwaki,Japan
キーワード:
細菌性髄膜炎
,
敗血疹
,
敗血症
,
黄色ブドウ球菌
,
アトピー性皮膚炎
Keyword:
細菌性髄膜炎
,
敗血疹
,
敗血症
,
黄色ブドウ球菌
,
アトピー性皮膚炎
pp.613-616
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101500
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要約
23歳,男性.アトピー性皮膚炎がある.高熱,意識障害,播種性血管内凝固症候群,多臓器不全を呈して入院した.四肢に湿疹性病変と膿疱,紅斑,紫斑がみられ,紫斑からの生検組織像では,真皮の小血管周囲に好中球性の膿瘍,血管炎の所見を認めた.髄液検査の結果から,細菌性髄膜炎であることが判明し,血液培養では黄色ブドウ球菌が同定された.抗生剤の多剤併用で全身症状が軽快するとともに皮疹も軽快した.自験例の皮疹は黄色ブドウ球菌性敗血疹に定型的であった.黄色ブドウ球菌の侵入経路としては,アトピー性皮膚炎の病変である可能性が考えられた.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.