連載
米国皮膚科医への道(14)
藤田 真由美
1
1コロラド大学皮膚科
pp.491-492
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100716
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皮膚科専門医試験(Dermatology Board Examination)
3年間にわたる皮膚科研修は一人前の皮膚科医を育成するためであるため,その証として卒業後に専門医資格を取得しなくてはならない.この取得は,病院で勤務するのに必要なホスピタルプリビリッジという診察許可をもらうためにも必要となる.私の年は,レジデント終了(6月30日付けで卒業)後の10月中旬に皮膚科専門医試験があったが,卒業後に皮膚科医として仕事をしながら試験勉強,模試,本番を受けるのは日程的に支障が多いため,私の受験した翌年から8月に試験が行われることになった.この皮膚科専門医は今までのUSMLE(米国医師国家試験)とまったく傾向が異なる.USMLEではありふれた病気を熟知してそのバリエーションに対応できることを要求されたが,皮膚科専門医ではありふれた病気は当然知っているものとして試験には出てこない.それよりも,稀な疾患や最新の細かい知識を問われることが多い.やや重箱の隅をつつきすぎのきらいがあるが,出題するほうにしてみれば,優秀な皮膚科レジデントをふるいにかけるには普通の知識ではなく難問奇問にしないといけないらしい.合格率は85~90%位である.
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