Japanese
English
症例報告
子宮内容除去術後に生じた急性汎発性発疹性膿疱症
Acute generalized exanthematous pustulosis associated with intrauterine curettage
小沢 桂
1
,
高橋 政史
1
,
古川 裕利
1
,
大塚 幹夫
1
,
中村 晃一郎
1
,
金子 史男
1
Kei OZAWA
1
,
Masabumi TAKAHASHI
1
,
Hirotoshi FURUKAWA
1
,
Mikio OHTSUKA
1
,
Koichiro NAKAMURA
1
,
Fumio KANEKO
1
1福島県立医科大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
急性汎発性発疹性膿疱症
,
妊娠
,
子宮内容除去術
,
ロキソニン(R)
Keyword:
急性汎発性発疹性膿疱症
,
妊娠
,
子宮内容除去術
,
ロキソニン(R)
pp.428-431
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100697
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30歳,女性.子宮内容除去術施行の翌日より間擦部を中心とし,ほぼ全身に小膿疱を伴う紅斑が出現し,病理組織像でKogoj海綿状膿疱を認めた.臨床検査上,末梢血好中球優位の白血球数増加,血清CRP高値を認めた.本症例は臨床像,病理組織学的所見,検査結果より急性汎発性発疹性膿疱症と診断した.プレドニゾロン40mg/日の全身投与にて皮疹は軽快し,約2週間で略治した.術中,術後に投与された薬剤に関して施行したパッチテスト,皮内テストはすべて陰性であったが,薬剤リンパ球幼若化試験ではロキソニン(R)が陽性であった.本症の発症にはウイルスや薬剤の関与が推定されるが,過去に出産後に薬剤を内服し,急性汎発性発疹性膿疱症を生じた報告例も散見され,手術あるいは妊娠に伴う何らかの免疫異常がその発症に関与している可能性があると考えられた.
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