Japanese
English
特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004
5.皮膚科医のための臨床トピックス
診断時に尋常性乾癬の予後を疫学・統計から推定する
The prognosis of psoriasis vulgaris is presumed from epidemiology and statistis at the time of diagnosis
酒井 利恵
1
Rie SAKAI
1
1福井赤十字病院皮膚科
1Depertment of Dermatology,Fukui Red Cross Hospital
キーワード:
尋常性乾癬
,
長期予後
,
予後因子
,
インデックス
,
臨床研究
Keyword:
尋常性乾癬
,
長期予後
,
予後因子
,
インデックス
,
臨床研究
pp.136-139
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100665
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
尋常性乾癬の診断時の臨床情報を用いて,長期的な転帰に関係する予後因子を同定することを目的とする研究を行った.尋常性乾癬を対象に一斉調査をした.調査できた症例(169例)に対して,不変ないし悪化に関係すると考えられる因子10項目と5つの治療の有無を,ロジスティック回帰分析で検討した.有意であった3項目を用いたインデックスは,年齢が40歳未満であれば1点で,40歳以上なら0点,性別は男性なら1点で女性なら0点,そしてBMIが25以上ならば1点で25未満なら0点を与え,それらを合計したものとした.これにより,患者は,インデックスの点数が高いほど不変ないし悪化の割合が高い傾向がみられた.この結果は,疾患の理解と今後の臨床試験の患者選択や個々の患者への治療法選択に役立つが,今後さらなる疫学・統計を利用した研究が必要である.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.