Japanese
English
症例報告
尋常性乾癬に合併した類天疱瘡の1例
A Case of Bullous Pemphigoid associated with Psoriasis Vulgaris
元木 良和
1
,
滝口 好彦
1
,
金子 史男
1
,
吉田 弘昭
2
,
鈴木 重行
3
Yoshikazu MOTOKI
1
,
Yoshihiko TAKIGUCHI
1
,
Fumio KANEKO
1
,
Hiroaki YOSHIDA
2
,
Shigeyuki SUZUKI
3
1福島県立医科大学皮膚科学教室
2寿泉堂綜合病院皮膚科
3福島県立会津総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Fukushima Medical College
2Skin Unit, Jusendo General Hospital
3Skin Unit, Fukushima Prefectural Aizu General Hospital
キーワード:
類天疱瘡
,
尋常性乾癬
,
細胞性免疫
Keyword:
類天疱瘡
,
尋常性乾癬
,
細胞性免疫
pp.579-582
発行日 1993年6月1日
Published Date 1993/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900936
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
尋常性乾癬に類天疱瘡を合併した71歳男性例を報告した.15年来尋常性乾癬として治療を受けていたが,明らかな誘因なく浮腫性紅斑と水疱が急速に出現,拡大した.角化性紅斑の組織像では乾癬に一致する所見がみられ,水疱部の生検像では表皮下水庖が認められた.角化性紅斑および水疱部ではいずれも免疫組織学的に基底膜部にIgGとC3の線状沈着がみられた.さらに,水疱液からはγ—インターフェロン,tumor necrosis factor—αが検出された.両疾患の合併機序は未だ不明であるが,これらの水疱液中より検出されたサイトカインは細胞性免疫反応の産物であることから,両疾患に共通する何らかの細胞性免疫機序が想定された.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.