Japanese
English
症例報告
脳外科手術後に生じたtoxic shock syndromeの1例
A case of toxic shock syndrome after neurosurgical operation
大内 結
1
,
木花 いづみ
1
,
嵯峨 伊佐子
2
,
荻原 通
3
Yui OUCHI
1
,
Izumi KONOHANA
1
,
Isako SAGA
2
,
Tohru OGIHARA
3
1平塚市民病院皮膚科
2平塚市民病院脳神経外科
3平塚市民病院内科
1Division of Dermatology,Hiratsuka City Hospital
2Division of Neurosurgery,Hiratsuka City Hospital
3Division of Internal Medicine,Hiratsuka City Hospital
キーワード:
toxic shock syndrome
,
外毒素
,
サイトカイン
,
血漿交換
Keyword:
toxic shock syndrome
,
外毒素
,
サイトカイン
,
血漿交換
pp.184-187
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100525
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要約 25歳,男性.小脳腫瘍に対し2004年9月15日に手術を施行した.術後6日目より突然高熱,全身の紅斑が出現し,ショック状態となり9月22日に当科依頼となった.消化器症状,粘膜症状,BUN/Crの上昇,総ビリルビンの上昇,血小板低下も認めtoxic shock syndromeと診断した.抗生剤,昇圧薬に加えガンマグロブリン投与,血漿交換を行い,全身状態および紅斑は改善した.その後,創部感染が明らかとなり,創部の膿よりTSST-1,エンテロトキシンC産生性のMRSAが検出された.種々のサイトカインについて検討した結果,IL-2,IL-6,IFNγ,TNFαが発症時に高値であった.本症例のように,皮膚科医が皮疹より早期に本症と診断し治療を開始できる症例もあり,本症の診断にあたり皮膚科医の役割は重要であると考えた.
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