Japanese
English
症例報告
IL-18値が病勢を反映した成人Still病の1例
A case of adult Still's disease,in which IL-18 level reflected the disease conditions
矢田 佳子
1
,
小林 里実
1
,
宍戸 悦子
1
,
檜垣 祐子
1
,
川島 眞
1
Yoshiko YATA
1
,
Satomi KOBAYASHI
1
,
Etsuko SHISHIDO
1
,
Yuko HIGAKI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University
キーワード:
成人Still病
,
非定型疹
,
高サイトカイン血症
,
IL-18
Keyword:
成人Still病
,
非定型疹
,
高サイトカイン血症
,
IL-18
pp.1111-1114
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101075
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33歳,女性.咽頭痛,頸部リンパ節腫脹とともに弛張熱が出現し,有熱時に関節痛と全身の浮腫性紅斑を伴った.紅斑の病理組織像では,真皮上~中層の血管周囲に浮腫とリンパ球主体の炎症細胞浸潤を認めた.未梢血では好中球増多とフェリチン値,CRPの上昇がみられ,感染症,膠原病,悪性腫瘍を示唆する所見はなかったことから,成人Still病と診断した.血清サイトカイン値の測定では,IL-18が123,000pg/mlと異常高値を示した.プレドニゾロン(PSL)0.6mg/kg/日の内服を開始したが,そう痒を伴う滲出性紅斑が出現し,5日間持続した.夜間の発熱,関節痛が改善しないため,PSLを1.0mg/kg/日に増量し,症状は軽快した.4年を経過した現在まで再然は認めない.
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