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公益社団法人日本麻酔科学会第70回学術集会講演特集号 招請講演
喫煙と痛み―ニコチンがつくり出す慢性疼痛―
Smoking and pain―Chronic pain produced by nicotine
飯田 宏樹
1
Hiroki IIDA
1
1中部国際医療センター麻酔・疼痛・侵襲制御センター
キーワード:
喫煙
,
疼痛
,
脳報酬系
,
ドパミン
,
ニコチン
Keyword:
喫煙
,
疼痛
,
脳報酬系
,
ドパミン
,
ニコチン
pp.S24-S32
発行日 2023年11月20日
Published Date 2023/11/20
DOI https://doi.org/10.18916/masui.2023130005
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はじめに
禁煙が勧められる一般的な医学的な背景としては,喫煙が肺がん・喉頭がんをはじめとする多くのがんや,冠動脈疾患・脳卒中などの循環器疾患,慢性閉塞性肺疾患・喘息などの呼吸器疾患,低出生体重児・妊娠合併症などの生殖に関連する疾患など,さまざまなタバコ関連疾患の発症に深く関係しているのが要因であろう1)。一方,痛みと喫煙の関係については,喫煙習慣のある患者では疼痛治療の際に,痛みのコントロールに難渋することを多く経験するが,どのように対応することが,痛みの改善や禁煙指導につながるかは明確に示されていない。痛みを有する患者における禁煙の重要性について疼痛治療に携わる医療従事者に情報を提供し,また同時に禁煙に携わる医療従事者に痛みのコントロールが禁煙を進めるうえでいかに重要かを明確に示したい。
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