Japanese
English
症例報告
紫斑と分枝状皮斑から多発性骨髄腫の診断に至った1例
A case of multiple myeloma diagnosed by purpura and livedo racemosa
芳賀 貴裕
1
,
千葉 修子
1
,
松永 純
2
,
相場 節也
2
Takahiro HAGA
1
,
Shuko CHIBA
1
,
Jun MATSUNAGA
2
,
Setsuya AIBA
2
1米沢市立病院皮膚科
2東北大学大学院医学系研究科内科病態学皮膚科学分野
1Division of Dermatology,Yonezawa City Hospital
2Division of Dermatology,Department of Internal Medicine,Tohoku University Graduate School of Medicine
キーワード:
クリオグロブリン血症
,
網状皮斑
,
紫斑
,
多発性骨髄腫
Keyword:
クリオグロブリン血症
,
網状皮斑
,
紫斑
,
多発性骨髄腫
pp.735-737
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100212
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要約
51歳,女性.既往歴は特にない.当科初診の約3か月前から両足に痒み,痛みを伴う皮疹が出現した.当科初診時,両足外果周囲,踵に紫斑を認めた.また,下腿から足背にかけて淡褐色調の網状皮斑を認めた.臨床像からは全身性エリテマトーデスや結節性多発動脈炎,抗リン脂質抗体症候群などの膠原病,および類似疾患,皮膚アレルギー性血管炎,クリオグロブリン血症性紫斑などを鑑別に考えた.血液検査,皮膚生検,および内科学的にも精査し,多発性骨髄腫に合併したクリオグロブリン血症性紫斑と診断した.皮膚症状から早期に自覚症状のない未治療の悪性腫瘍の発見に至った症例であった.
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