Japanese
English
症例報告
指輪装着部位に一致して2か所に相次いで生じた手白癬の1例
A case of tinea manuum successively developed at two sites coincident with a ring attachment
重枝 明子
1
,
繁益 弘志
1
,
原田 敬之
1
Akiko SHIGEEDA
1
,
Hiroshi HANYAKU
1
,
Takashi HARADA
1
1東京女子医科大学附属第二病院皮膚科
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University Daini Hsopital
キーワード:
指輪
,
手白癬
Keyword:
指輪
,
手白癬
pp.487-489
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100180
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要約
64歳,女性.左環指の18金製指輪装着部位に一致して生じたそう痒を伴う皮疹に気づいたため,数日後,右環指にその指輪をはめ換えたところ同様の皮疹が出現した.初診時,左環指基節骨部背面に,境界明瞭で,落屑を伴う紅斑が認められ,その辺縁には小水疱も混在していた.右環指基節骨部にはその腹側にやや軽症ながらほぼ同様の皮疹が認められた.パーカーインク加苛性カリを用いた直接鏡検法にて,両側環指の鱗屑よりそれぞれ分節胞子と菌糸が検出され,培養によりいずれもTrichophyton rubrumと同定した.皮疹は抗アレルギー薬内服と塩酸ネチコナゾール軟膏外用にて約2週間で鏡検・培養ともに陰性化し,約2か月で臨床的にも治癒した.自験例における手白癬発症過程について若干の考察を行った.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.