Japanese
English
症例
ヨツユビハリネズミから感染したTrichophyton erinaceiによる手白癬の1例
Tinea Manus Due to Trichophyton erinacei Transmitted from a Hedgehog
藤田 繁
1
,
望月 隆
2
,
安澤 数史
2
Shigeru FUJITA
1
,
Takashi MOCHIZUKI
2
,
Kazushi ANZAWA
2
1藤田皮膚科クリニック,長岡市
2金沢医科大学,皮膚科
キーワード:
ハリネズミ
,
手白癬
,
Trichophyton erinacei
Keyword:
ハリネズミ
,
手白癬
,
Trichophyton erinacei
pp.1917-1920
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001695
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37歳,男性。1週前から左小指に痒みを伴う紅斑が出現した。2匹のヨツユビハリネズミを飼育している。初診時には左小指に痒みのある紅斑,落屑が認められ,辺縁に小水疱を伴っていた。鱗屑の直接鏡検で菌糸と分節分生子が認められ,培養で乳白色粉状のコロニーが得られた。スライド培養では棍棒状~洋梨状の小分生子が多数認められた。ヨツユビハリネズミの針毛からも同様の真菌が分離された。ITS領域の塩基配列は両株同一で,ヨツユビハリネズミから感染したTrichophyton erinaceiによる手白癬と診断した。手白癬単独発症例ではペットからの感染が強く疑われるので,詳細に問診をするともに積極的に真菌培養を行い,原因菌を同定する必要があると考えた。
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