Japanese
English
今月の症例
石油ベンジンによる化学熱傷の1例
A case of chemical burn due to petroleum benzine
米澤 理雄
1
,
服部 ゆかり
1
Masao YONEZAWA
1
,
Yukari HATTORI
1
1滋賀県立成人病センター皮膚科
1Department of Dermatology,Shiga Medical Center for Adults
キーワード:
石油ベンジン
,
化学熱傷
Keyword:
石油ベンジン
,
化学熱傷
pp.477-479
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100177
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要約
72歳,女性.ペースメーカーの電池交換術施行後,左腋窩に疼痛を伴う境界明瞭な紅斑びらん局面を形成した.皮疹部は術前に石油ベンジンで脱脂,70%エタノール清拭,イソジン消毒されていた.消毒開始後数分ののちに左腋窩に限局した疼痛が出現していたため,使用された消毒薬による化学熱傷を疑い,石油ベンジン,70%エタノール,イソジンの貼布テストを施行した.石油ベンジン10分間の貼布にて疼痛と24時間後の紅斑びらん局面の形成が認められた.よって腋窩に流入した石油ベンジンが揮発せずに貯留したために起きた化学熱傷と考えた.健常人で同様のパッチテストを行ったところ,10分間の接触にて紅斑,びらん局面を形成した.
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