Japanese
English
症例報告
フッ化水素酸による化学熱傷の1例
A case of hydrofluoric acid burn
栗原 和久
1
,
藤本 和久
1
,
川名 誠司
1
Kazuhisa KURIHARA
1
,
Kazuhisa FUJIMOTO
1
,
Seiji KAWANA
1
1日本医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Nippon Medical School
キーワード:
化学熱傷
,
フッ化水素酸
,
グルコン酸カルシウム
Keyword:
化学熱傷
,
フッ化水素酸
,
グルコン酸カルシウム
pp.929-931
発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903730
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27歳,男性.初診の前日,両足底に疼痛,紅斑,腫脹が出現.初診時,両足底に紅斑と浸軟した白色調の水疱が認められ,激しい疼痛を伴っていた.化学熱傷を疑ったが患者にはまったく覚えがなく,警察の調べで,患者と同じアパートの住民が患者の靴にフッ化水素酸を注入していたことが判明した.塩化ベンザルコニウム洗浄,デブリードマン,グルコン酸カルシウム4回局注で深部への浸透が停止した.1か月後,一部潰瘍を残し上皮化した.フッ化水素酸が凶器として犯罪に使われた例は過去になく,確定診断に苦労した.
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