Japanese
English
今月の症例
氷酢酸による化学熱傷の1例
A case of chemical burn caused by acetic acid
河野 吉成
1
,
中野 あおい
1
,
鳴海 博美
1
,
市川 司郎
2
Yoshinari KONO
1
,
Aoi NAKANO
1
,
Hiromi NARUMI
1
,
Shiro ICHIKAWA
2
1独立行政法人国立病院機構弘前病院皮膚科
2市川整形外科クリニック
1Division of Dermatology,National Hospital Organization Hirosaki National Hospital
2Ichikawa Orthopaedic Clinic
キーワード:
氷酢酸
,
化学熱傷
,
民間療法
Keyword:
氷酢酸
,
化学熱傷
,
民間療法
pp.350-353
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100093
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要約
74歳,男性.右膝関節痛の鎮痛目的に氷酢酸を用いて湿布し,およそ4時間後に紅斑,水疱形成を伴う第Ⅱ~Ⅲ度熱傷を生じた.徐々に黒色壊死を認め,外科的デブリードマンを施行しながら外用療法を継続し,4か月ですべての上皮化を認めた.氷酢酸は99%の酢酸を含有する腐食性の化学薬品である.鎮痛,鎮痒目的に用いられることがあるが,民間療法における誤った使用により,重篤な皮膚障害を引き起こしうる.不適切な民間療法について,正しい知識の啓蒙が必要であると思われた.
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