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特集 最近のトピックス2005 Clinical Dermatology 2005
4. 皮膚疾患治療のポイント
エビデンスに基づく創傷消毒の是非
Evidence-based commentary on wound sterilization
幸野 健
1
,
谷口 彰治
2
Takeshi KONO
1
,
Shoji TANIGUCHI
2
1市立吹田市民病院皮膚科
2大阪鉄道病院皮膚科
1Department of Dermatology,Suita Municipal Hospital
2Department of Dermatology,Osaka General Hospital of the West Japan Railway Company
キーワード:
創傷
,
消毒
,
洗浄
,
感染
,
EBM
Keyword:
創傷
,
消毒
,
洗浄
,
感染
,
EBM
pp.117-122
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100145
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要約
海外では創傷消毒の概念は放棄され,「洗浄→必要あれば実効ある感染制御」という方式に変わっている.エビデンスに基づいて吟味すると,急性一般創傷に従来の消毒処置を行う意義は少ないと考えられる.慢性創傷でのエビデンスは不十分だが,海外ではwound bed preparationの考えから,いわゆる「消毒」に代わり,「洗浄,そして時期・状況と実効性を考慮した感染制御」という方針が重視されている.「創傷消毒の是非」という臨床的疑問は「感染制御をどの時点・状況から,いかに行うか?」という新たな設問に変換されなければならない.
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