Japanese
English
今月の症例
女性のタール作業従事者に生じた多発性皮膚癌の1例
A case of multifocal skin cancer in a female pitch worker
濱田 学
1
,
三苫 千景
1
,
竹内 史子
1
,
古江 増隆
1
Manabu HAMADA
1
,
Chikage MITOMA
1
,
Fumiko TAKEUCI
1
,
Masutaka FURUE
1
1九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野
1Department of Dermatology,Graduate School of Medical Sciences,Kyushu University
キーワード:
タール
,
ピッチ
,
有棘細胞癌
,
職業性
Keyword:
タール
,
ピッチ
,
有棘細胞癌
,
職業性
pp.230-233
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100061
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要約
85歳,女性.55年前から約30年間ケーブル加工業に従事していた.左前腕の受傷後に腫瘤が出現し,皮膚生検より有棘細胞癌と診断した.さらに右前腕,右鼻根部にも有棘細胞癌がみられ,このほか四肢の露出部には色素斑や角化性局面が多発していた.今回の多発性皮膚癌の発症には日光曝露に加えて,多年にわたる職業性のタール曝露の関与が疑われた.慢性タール皮膚症から生じた皮膚悪性腫瘍の本邦報告例は7例あり,有棘細胞癌が多く,すべて男性である.
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