Japanese
English
症例報告
亜選択的動注化学療法により斑状色素沈着を生じた1例
A case of macular pigmentation appearing during continuous arterial infusion chemotherapy
藤本 篤嗣
1
,
田中 京子
1
,
山上 淳
1
,
杉浦 丹
1
Atsushi FUJIMOTO
1
,
Kyoko TANAKA
1
,
Jun YAMAGAMI
1
,
Makoto SUGIURA
1
1静岡市立清水病院皮膚科
1Department of Dermatology,Shizuoka Municipal Shimizu Hospital
キーワード:
色素沈着
,
5-FU
,
亜選択的動注化学療法
,
皮膚障害
Keyword:
色素沈着
,
5-FU
,
亜選択的動注化学療法
,
皮膚障害
pp.84-86
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100024
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要約 32歳,男性.肝内胆管癌切除後に行っていた亜選択的動注化学療法中,右体幹に斑状に色素沈着が出現した.組織では表皮基底細胞の空胞化と個細胞壊死がみられ,組織学的色素失調も認めた.これらの所見から,大動脈に留置されていたカテーテルの先端から5-FUが右肋間動脈に流入し,その支配領域である右側腹部の皮膚に障害をきたし,結果として色素沈着を生じたと考えた.動注化学療法中に斑状の色素沈着,紅斑,びらんがみられた場合,早急に動脈造影を施行し,必要に応じてカテーテルの抜去,再挿入を考慮すべきであろう.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.