特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科手術マニュアル—私の方法
鼻手術
2.内視鏡的鼻・副鼻腔手術 3)視束管開放術
森山 寛
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.64-67
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901461
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はじめに
外傷性視神経障害の程度の軽いものはステロイドなどの薬物治療でもよいが,高度の視力障害例や視力障害が進行する例では,迷うことなくなるべく早期に視神経の減圧手術を施行すべきである。
鼻内法は視野が狭く手技が難しいと考えられがちであるが,内視鏡の利用により,広い術野で明視下に操作することができ,視神経鞘の状態も的確に把握でき,安全かつ確実に骨壁の開放を行うことが可能になった。内視鏡下の鼻内法は非侵襲性であり,また視神経管の確認のしやすさ,明るく広い術野が得られるなど,他のアプローチと比較すると非常に優れている。
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